カラフルなトウモロコシが存在することをご存知でしょうか?その名も「ガラスジェムコーン(Glass Gem Corn)」。まるで宝石のように輝くこのトウモロコシは見る者を魅了し、自然界の驚異と呼ばれています。今回はこの美しいトウモロコシの起源や特徴について、詳しくご紹介します。
ガラスジェムコーンの起源
ガラスジェムコーンは、アメリカ・オクラホマ州の農夫カール・バーンズ氏によって開発されました。バーンズ氏は自身の先祖であるネイティブアメリカンの文化に触れ、古代のトウモロコシ品種を復活させるために品種改良を行いました。彼はトウモロコシの中から色鮮やかなものを選び出し、それを繰り返し交配させることでこの美しいレインボーカラーのトウモロコシを作り出したのです。
バーンズ氏が行った品種改良の努力は、彼の弟子であるグレッグ・ショーン氏によっても引き継がれました。ショーン氏は、この特別な種をさらに育て続け、より美しい色彩とパターンを持つトウモロコシを作り出しました。ガラスジェムコーンは、2012年にFacebookで初めて広まり、その美しさで瞬く間に世界中で注目を集めました。
色鮮やかなガラスジェムコーンの特徴
ガラスジェムコーンの最大の特徴は、その多彩な色彩です。1つのトウモロコシの穂には、青、紫、赤、黄色、ピンクなど、まるで虹のような色合いが揃っています。この色は全て自然なものであり、遺伝子操作などは一切行われていません。このトウモロコシは「フリントコーン」と呼ばれる品種に属しており、硬い外殻を持つため、主に装飾やコーンミールの原料として使用されます。ガラスジェムコーンを使ってポップコーンを作ることもできますが、残念ながらポップした後の色は普通の白です。
ガラスジェムコーンの用途と美しさ
このトウモロコシはその見た目の美しさから、装飾用として特に人気があります。秋の収穫シーズンにはインテリアやディスプレイとして使用されることが多く、特にハロウィンや感謝祭などのイベントで彩りを加える存在となっています。ただし、食べるためのトウモロコシとしては、甘みのある通常の「スイートコーン」とは異なります。ガラスジェムコーンは硬い外殻を持つため、主にコーンミールやポップコーンの原料として使用されます。ポップコーンにすると白色になりますが、独特の風味が楽しめます。
ガラスジェムコーンの育て方
ガラスジェムコーンは一般の家庭でも育てることが可能です。春の終わり霜が降りなくなった時期に種をまき、約110日から120日で収穫が可能です。育成には十分な日照が必要で高さ約1.8メートルにまで成長します。収穫の際に穂の皮を剥くと、色鮮やかなコーンが姿を現します。